長者 山から夷隅川のほとり 祭りばやしの 灯がゆれる |
小池 小沢の嫁御になるな 雨が三つぶりゃ わらじかけ |
黄金 波打つ豊かな実り お浜大漁の 当たり年 |
小浜 港に樫の木を植えて 植えて育てて ろのうでに |
大原 十社まちゃ矢指戸はねまち 小池小沢が たつぼまち |
沖の かもめが物言うならば 便り聞いたり 聞かせたり |
東浪見 じたからいれ熊見れば 明日も大漁と 鳥の群 |
梅も いやだよ桜もいやよ 桃と桃とのあいがよい |
主の 出船を見送りながら またの逢瀬を 楽しみに |
大工 頼んで忍びの窓を 押せばあくよに ひらくよに |
かすむ 八幡崎朝日にそめて 波の綾織る 丹ヶ浦 |
いやで あのちょになでくるものか 二町や三町の 道じゃない |
父と 別れて日在浜をゆけば 松と露やら なみだやら |
送り ましょかよ送られましょか せめて追分けの 門までも |
浜の 姉御と海老鯛鮑 競いをあやつる イキの良さ |
船の みよせにウグイスとめて あすも大漁と 泣かせたい |
義理に せまればウグイスさえも 梅を離れて やぶでなく |
小浜 育ちは鴎が仲間 沖の瀬音が 子守歌 |
御神酒 きげんの親父の唄に 肩の子供が ひとねむり |
おいで おいでと二度だまされて またもおいでと だます気か |
色の 白いは自慢にゃならぬ お船迎える あの姿 |
波の あやなす桜ヶ浦よ 競う汐ふみ 勇み肌 |
いろで かしたかねアヒルの卵 かえす心は さらにない |
みがけども みがけどもねが鉄なれば 時々浮気の錆がでる |
咲いて 競った男の肌が 灯りに映えます 大別れ |
何を くよくよ川ばた柳 水の流れを 見て暮らす |
恋に こがれて泣くセミよりも 泣かぬホタルが 身をこがす |
しけを 覚悟の荒灘稼ぎ 肌の守りは 廣田様 |
風に 明かりを消させておいて 忍び込むのは窓の月 |
そろた そろたそろたよ小浜三社がそろた 赤にピンクによ 豆絞り |
先生 先生先生と威張るな先生 先生はよ生徒のよ ガキ大将 |
鳴いて 鳴いて鳴いて鳴いて鳴いて鳴いて 鳴いて血を吐くよ ホトトギス |
唄え 踊れと唄せめられて 唄は出ませぬ汗ばかり |
千万の 金を積んでも得られぬものは 人の誠と徳の二字 |
人の 情けとお船の汽笛 遠くナル程胸にしむ |
板子 枕の船方さんに させてやりたやひざ枕 |
沖の 背で鳴け磯浜千鳥 明日はおいらのノド聞かそ |
月の あかりに二つの影が 青く濡れてる日在浜 |
奥山で 一人米つくあの水車 誰を待つやらくるくると |
波の しぶきを黄金に染めて 小浜港に朝が来る |
小浜 出るときゃ涙が出たが 塩田川をば うたでこす |
親の 意見となすびの花は 千に一つの無駄も無い |
心 残して常盤の国へ 帰るつばめのふたごころ |
祭り 来たとて嬉しゅうはないが 小豆茶の子にかぼちゃ汁 |
しめて なるのがつづみに太鼓 ならぬ私をしめたがる |
信州 信濃の新そばよりも 私ゃあなたのそばがよい |
お茶も たてなよお花も活けな 秋の祭りにゃムコ選べ |
はずむ 子供らのはやしに乗せて おのず神輿が勇み出す |
連れて いくから髪結い直せ 世間島田じゃ渡られぬ |
米の なる木でわらじを作り 踏めば小判のあとがつく |
娘 十七八やさせ頃し頃 親もさせたがる針仕事 |
故郷を 離れて聞く笛太鼓 そそろ身にしむ旅の風 |
はだか祭りへ |
祭り唄もどる |